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ファクトリーサイエンティスト協会を設立 -日本初ものづくり産業をIoT技術を用いて牽引する人材育成に着手-

2020年04月02日

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2020年4月1日、田中 浩也(慶應義塾大学環境情報学部 教授)、大坪 正人(由紀ホールディングス株式会社 代表取締役社長)、長島 聡(株式会社ローランド・ベルガー シニアパートナー グローバルイノベーションオフィサー)の3名を中心としたメンバーで、日本のものづくり産業をIoT技術を用いて牽引する人材育成を目的として、日本初の取り組みとなる一般社団法人ファクトリーサイエンティスト協会を設立いたします。

設立の背景と目的

現在、日本の約420万の事業者のうち、中小企業は約99.7パーセント、雇用の約70%を占め、日本企業の根幹となります。しかしながら、108兆円の製造業付加価値額に占める中小企業の割合はわずか53%であり、ものづくり中小企業の従業員1人あたり付加価値額は大企業の半分以下になります。
これまで日本の中小企業にはIT投資は難しいとされていました。しかしながらテクノロジーの普及により、中小企業でも自らのできる範囲でデジタル化を進め、少額投資から生産性を高めることが可能な時代が始まっています。中小企業の競争力を高めるには、デジタル化で効率を上げることは不可欠です。そしてそれに留まらず、デジタル化により捻出した時間を更なる付加価値を生み出す取り組みに費やしていくことが大事なのです。工程の改善だけでなく、新たな顧客開拓、新たな価値を生み出すための研究開発に費やすことで、ものづくり中小企業は競争力を高め、それぞれが「武器」をもって戦う姿に変容するのです。
本協会では、「データエンジニアリング力」、「データサイエンス力」、「データマネジメント力」、これら3つを兼ね備えた人材が、これからの日本の中小企業を盛り上げ、ものづくり産業を牽引する人材であると考えます。

協会の活動

ファクトリーサイエンティスト協会は、こうした世界観から、ものづくり産業を牽引する人材、ファクトリーサイエンティストを次々に育成し、日本の産業競争力の向上に挑戦します。
具体的には、2020年度には、昨年も開催した座学での認定取得に加えて、eラーニング、遠隔講座を立ち上げ、200名のファクトリーサイエンティストの認定を目指します。10年後の目標としては40,000人を設定しました。認定制度に加えて、認定者コミュニティの運営、ケーススタディの発信、書籍の出版、セミナーやシンポジウム等の開催を進めていく予定です。
また、まもなく本協会の主旨に賛同頂ける会員企業の募集も開始いたします。

理事体制(暫定)

代表理事

大坪 正人
由紀ホールディングス株式会社 代表取締役社長

理事

田中 浩也
慶應義塾大学 環境情報学部 教授

長島 聡
株式会社ローランド・ベルガー シニアパートナー グローバルイノベーションオフィサー

植原 啓介
慶應義塾大学環境情報学部 准教授

播磨 崇
一般社団法人AI・IoT普及推進協会 会長

専務理事

竹村 真郷
株式会社タケム研 代表取締役社長

参考記事

株式会社ローランド・ベルガ―について

1967年にドイツ・ミュンヘンで創設された欧州系最大の経営コンサルティング会社。現在世界で34カ国50オフィスに約2,400名のプロフェッショナルスタッフを擁する。日本では1991年に設立。近年では、日本型イノベーションである「和ノベーション」を提唱し、日本企業の革新を進める。
https://rolandberger.tokyo/ 

由紀ホールディングス株式会社について

「ものづくりの力で世界を幸せに」というミッションを掲げ、国内の高い要素技術を持つものづくり企業にイノベーション投資を行うべく、由紀精密代表の大坪正人が2017年10月に創業。グループ企業13社、売上総額69億円、従業員数国内300名からなる。
http://www.yuki-holdings.jp/